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寄附講座•寄附研究部門

本校では、教育・研究の活性化のため、産業界から資金援助を受けて研究グループを組織化し、寄附講座や寄附研究部門として運営する制度を設けています。

寄附研究部門 「水素利活用技術研究部門(日幸製作所)」

寄附研究部門リーフレット「水素の潜在能力はエネルギー分野以外にも利用できるはずだ」との(株)日幸製作所・小林敏美社長の考えから、水素を人の健康や食品の分野へ利活用すべく、平成22年9月より平成25年8月の間、(株)日幸製作所による寄附研究部門「水素利活用研究部門」として設立されました。

この研究部門では、近年、二酸化炭素等の温室効果ガスが発生しないクリーンでかつ環境にやさしいエネルギー源として注目されている水素に関し、エネルギー以外の分野での利活用研究を行います。具体的には、日本を代表する高品質な伏流水が豊富に得られる地の利(富士山麓)を生かし、特に人と食品の健康に役立てることを視野に入れて、水素の多面的な機能を引き出す研究・開発を行いました。

研究内容について

生体内で常に発生される活性酸素は、免疫機能の一部を担い、健康維持に必須であるものの、必要以上に発生した場合(この状態が「酸化ストレス」)、自身に障害を引き起こす要因となるため、過剰な活性酸素を継続的に除去する必要があります(図1)。最近の研究で、この活性酸素の除去に、水素水の継続的な飲用が有効であることが示されたことから、「水素水」をテーマとして研究開発を推進する事にしました。

「水素水の製造」を行う場合、原水の選択は重要です。調査の一環として、丹那地区にある2本の井水を対象にICP-MSによる溶存金属の分析を行いました(表1)。

図1表1

バナジウムは富士山伏流水特有の成分とされ、日本各地の20種類のボトル水を分析した文献にも、富士山伏流水以外の水のバナジウム濃度は1ppb以下だと記されています。今回、比較対象とした市販ミネラル水のバナジウム濃度が、富士山伏流水として平均的な62ppbであったのに対して、丹那地区にある2本の井水にも20ppbを超えるバナジウムが検出され、富士山とは独立した箱根山系の井戸水も、比較的高いバナジウム濃度であることが明らかとなりました。

一方、ノズル専門メーカーとして評価の高い(株)アトマックス製の気−液混合ノズルを用いて、水素溶解効率を見る実験を行いました(図2、3)。ORP(酸化還元電位)、溶存水素濃度、溶存酸素濃度の3種類の指標で水の状態をモニタリングし、1.2ppmの水素を含む水素水を10分程度で製造できることを明らかにしています。

図2図3

これら研究成果より、高濃度「水素水」製造技術と長期間の水素濃度維持技術とを活用した水素水製品の開発に成功しています。

高専機構発行パンフレットに本部門の特集記事が掲載されました

国立高専機構発行のパンフレット(国立高専の産学連携活動)平成23年度版、24年度版にそれぞれ「水素利活用技術研究部門」の記事が掲載されました。特に平成23年度版では本部門の設立経緯、概要説明や今後の展開等がインタビュー形式の記事となっており、本部門が分かりやすく紹介されていますので、ぜひご覧ください。

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